記事 021:夢とアスパラガスの声
記事要約
三年かけて育てたアスパラガスに「よく頑張ったな」と声をかけ、夢に出るほど惹かれた八丁味噌の味に浸る。
きゅうりの断面、箸先の味噌の量、納豆を移す器—食卓の細部に宿る美意識と、食材への敬意。
カテゴリー
料理、夏
- 日本の食文化の中で、私が暮らしの中で触れてきた一場面を綴ります。
熾火を囲むような穏やかな気持ちで読んでいただければと思います。
1. 来年のアスパラガスに期待
- きゅうりに八丁味噌
- 山羊乳チーズとちくわ
我が家の東側を走り抜ける北風が、ようやく柔らかさを帯びてきました。
風によって、地面が乾燥するのは私にとってありがたいことです。
そのおかげか、知り合いからちょっと時期が早い露地栽培のきゅうりを頂きました。
そして、我が家ではアスパラガスの収穫が終わりごろとなりました。
ありがたいことに、年々収穫量が増え太くなっているように感じます。
そうなると、来年はもっと収穫できるように肥料をあげたいと思います。
頂いたきゅうりは表面のトゲが立っていて、手に取ると青い香りと張りが指先に伝わりました。
さて、今回は、野菜を生や茹でたりしただけのシンプルな料理についてです。
2. 八丁味噌の夢
きゅうりといえば、もろみ味噌を合わせることが多いのですが、今回は八丁味噌を選びました。
我が家で食べ慣れている米味噌や麦味噌と八丁味噌を比較すると香りに違いを感じます。
- 八丁味噌:
豆味噌特有の深いコクと、他の味噌と比較してやや濃い色合いが特徴です。
それは、私が普段から慣れ親しんでいないからかもしれません。
ただ、私はこの香りと塩加減が好きになりました。
出会いは、独特な色合いの「味噌かつ」でした。
その店では、少し甘みを足した味でした。
テレビドラマなどで名前は知っていましたが、食べる機会はありませんでした。
そして、食べてみると肉の旨味より味噌ダレに惹かれてしまいました。
更に困ったことに、あの店での食事風景が何度も夢に出てくるまでになってしまいました。
これほどまで、食べ物に執着するとは私自身、夢にも思いませんでした。
気がつけば二週間後には、またその店を訪ねていました。
その後、通信販売を利用し「カクキュー」の味噌で味噌汁を食べるようになりました。
3. 味噌蔵
色々と興味が出てきたので、八丁味噌について調べてみました。
そうすると、愛知県岡崎市八帖町(はっちょうまち)のみで作られる伝統的な豆味噌と知りました。
大豆と塩だけを使い、二年以上かけて熟成させます。
さらに、昔ながらの製法で少量生産されながらも、歴史を紡いで作られ続けていることもわかりました。
私が知っている味は、まだ「カクキュー」の味噌だけです。
いつかは八帖町の味噌蔵を訪ね、大きな木桶と円錐状に積まれた重石(おもし)、そして蔵に満ちる香りを嗅いでみたいと思います。
4. 箸先の八丁味噌
よく切れる菜切り包丁を使うと、きゅうりの断面も綺麗で、余分な水分が出にくくなります。
八丁味噌は、もろみ味噌と比べて粘土みたいに少し固めの質感です。
そのため、箸先に乗る味噌は、ごくわずか、摘むほどの量になります。
そうなると、合わせる食材の大きさも配慮する必要が出てきます。
我が家では、きゅうりを小さめか普段より細めに切り、八丁味噌とのバランスをとっています。
5. アスパラガスとハム
- アスパラガスとハム
- きゅうりに八丁味噌
- 塩鮭の焼き物
- 納豆
アスパラガスを茹でて切って盛る。
とてもシンプルな料理です。
この食材は、楕円形の皿との相性もよく、私のような素人でも程よい量をそれなりに盛り付けできると思います。
6. 根株の成長
我が家のアスパラガスは、お店で見かける大きさになるまでは、植えてから三年ほどかかりました。
植えてからしばらくは、根株が成長するまでじっと待つことになりました。
- 葉茎成長中
そうなると、狭い菜園なのでどうしても違う苗を植えてみたくなります。
私にとって、三年間は確かに長すぎます。
その代わり、本格的に収穫が始まると土から若茎がニョキニョキと頭を出してきます。
待った甲斐があって、その頭を見ると私は思わず笑顔になります。
そして私は、一本収穫するたびに「よく頑張ったな」とアスパラガスについ言ってしまいます。
また、アスパラガスは肥料を必要とする野菜です。
しかし、収穫の嬉しさが勝っているので、定期的な追肥の作業もあまり苦になりません。
「大きくなれ、いっぱい頭を出せ」と声をかけながら肥料をやっています。
- 収穫期間終了
7. 発泡スチロール容器
納豆の匂いは、人により感じ方が違います。
私にとっては、食事の始まりを告げる合図のような香りです。
また、独特のネバネバ感も嫌われているようですが、我が家ではかき混ぜずにそのまま食べています。
さらに、我が家ではできるだけ小粒の納豆を買い求めています。
時間をかけてよく噛み、納豆本来の香りを楽しんでいます。
近ごろ、食卓に置かれた白い発泡スチロール容器が、妙に浮いて見えるようになりました。
そのため、洗い物は少し増えますが、小鉢や口の広い湯のみに移し替えてから食卓にあげるようにしました。
この食卓を陶芸家が見たら「私の作った器を納豆入れに使うとは」と、厳しい顔つきになるかもしれません。
ただ、こうすることで見た目に違和感がなくなり、食事がしやすくなりました。
鮮度の良い卵をいただいた時は、器の中で納豆と卵をよく混ぜ合わせ、ご飯にかけて「納豆卵ご飯」を味わっています。
8. 今回のまとめ
「かぜのまう はっぽうやつの くきひしお」
[Kazé nomau happô yatsuno kouki hichiô]
Qu'as, Ze, Nos, Mât, Ut, Ha, Peau, Yas, Tsé, Nos, Coup, Qui, Hi, Shio.
「ゆめたがふ はっぽうやつの くきひしお」
[Yumétagou happô yatsuno kouki hichiô]
Yu, Mets, Ta, Gars, Fût, Ha, Peau, Yas, Tsé, Nos, Coup, Qui, Hi, Shio.
Nage du fruit, Battement de l’interstice, Bougie de visage.
関連リンク
※本記事で紹介した料理には大豆を含む食材が登場します。
- アレルギーなど健康に関する不安がある場合は、専門家にご相談ください。
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参考文献
参考文献については、下記リンクをご利用ください。
今回参考にした文献は、料 01、工 01 です。
音声データ(音):2025_021_ja01
音声データ(朗読):2025_021_ja02(作業中)
Microsoft Clipchamp: Brigitte, VOICEVOX: 四国めたん
記事 終わり
- 皆様の食卓に小さな発見と懐かしさをお届けできればと思います。



